第10回 がんと代謝研究会
ご挨拶
実行委員長
九州大学病院別府病院 外科
三森 功士
このたび第10回 がんと代謝研究会 当番世話人を仰せつかりました、九州大学病院別府病院外科の三森功士でございます。本会はがん代謝学研究分野において常に世界を牽引する曽我朋義先生(慶應義塾大学教授)が代表世話人をお務めの、いま最も注目されているがん関連研究会のひとつです。これまで全国津々浦々に於いて開催されて参りましたが、今回の舞台として「別府温泉」を選んでいただきました。会期は2024年 8月 1 日(木)~2日(金)、大分県別府ビーコンプラザで開催させて頂きます。
さて、日本人死因の第1位はがんであり、全ての国民が健康長寿を実現する上で最も重要な解決すべき健康課題であります。令和元年より、『がんゲノム医療』がはじまり、標準治療を終えたがん患者にとりまして福音となりました。確かに統計データも集積され運良く適切な薬剤を受け取ることができた患者や臨床試験に参加できた患者は、生存予後の延長は示されました。しかし例えドライバーとなる変異が見つかっても有効な薬剤への到達率は約10%程度であることから、『がんゲノム変異』に加えて新たな治療標的が求められています。がん代謝関連蛋白、代謝機構はゲノム変異を凌駕しうる重要な治療標的のひとつとして期待されていることから、本会は大変重要な勉強の場であり情報交換の絶好の機会でございます。
この様な時代背景を鑑みまして今回のテーマを『次世代のがん治療標的としての代謝機構』とさせていただきました。シンポジウムでは、「がんとポリアミン」、「がんと代謝」、「イオウ代謝」、「がんと脂質代謝」、「DDSの最新」、「オルガネラ代謝連関と疾患」などのセッションを設け、それぞれの分野のエキスパートより最新の研究成果をご発表頂く予定です。
わが国が世界に誇る観光地、別府温泉の中心で行う真夏の研究会です。多くの皆さまにご参加いただき、まさに温泉街でございますので、“赤裸々に熱い議論”を深めていただきたいと存じます。基礎・臨床を問わず、多くの皆さまのご参加を心よりお待ちしております!!
実行委員長 三森功士
事務局長 曽我 朋義
運営事務局 長尾 吉泰